SCANDALOUS BLUE 7 [SCANDALOUS BLUE]

 ミッチーのコンサートに行ってきますw
ポンポンも持っていかないといけないんだが、友達と『キラキラしたポンポンもっていこうぜ!』なんて張り切ってたんだが…なんていうか、キラキラのテープでポンポンって作りにくい!!グダグダのポンポンでも王子は許してくれるのだろうかw

 で、今回は少し長めの更新です。
なんだかんだいって、カズはクーに甘いと思います。キューマがいなければ、カズはクーについていくと思う。そして、大きくなったらプロポーズされるといいんだよ←おい
 いや、その、カズってそういうのうとそうで、今はクーの子分だし、クーが幸せならいいし、変な男にひっかからなきゃいいし…とかは思っているけど、自分がクーの隣に立つとは考えてなさそうなんだよね。で、お約束の『結婚式には呼んでくれ』って言って、怒られるといいw
 
 
SCANDALOUS BLUE 7


 キューマが村に帰ると、キャディの仕事も復帰期間未定で休業し、村からの外出禁止とされ、外界で受けた穢れを取るために身を清めるように伝えられた。
 潔斎が終わった後は、リベラ族の神子としての修業に入ることになっていた。いつもならば、自分は神子にはならないと答えるキューマだったが、どうでもよくなっていた。村長らに言われるまま頷くだけだった。
 数日間の潔斎が終わって出てきたキューマを、ロロが迎えた。
 「お疲れ様、キューマ」
 「ああ」
 キューマの表情は硬い。
 キューマがいた場所はリベラ族の聖地の中にあり、選ばれたものしか入ることは許されてはいなかった。ここには二人以外の人の気配はなかった。
 「すこし、はなしてもいいかな」
 キューマは頷いて、近くの岩の上に座る。ロロもそれにならって彼の隣に座り頭を下げた。
 「ごめんなさい」
 「どうしたんだよ、急に」
 「父がカズにあのことを言ってしまったの。だから、カズはあなたを村に返すような態度を取ったんだと思うの」
 「カズが知ってる?」
 「ええ。あなたが帰ってきた後に、父から聞いたわ」
 カズはあのことを聞いたんだ。だから・・・。
 自分が魔王の生まれ変わりで、リベラの気を乱す存在だといわれ、そして、いつ覚醒するかわからない不安に一人で耐えているのだろうか。
 「あれからカズは、ショップに来ないの。クーにも聞いたけど、対戦に誘っても断られて会ってないって言ってたわ」
 「カズに会いに行ってくる」
 立ち上がりそうになったキューマの腕を、ロロはつかんだ。
 「無理よ。しばらく村から出さないようにするって、父が言ってたから。それに、これから神子としての修業にはいるんでしょ」
 「だけど、待ってられない」
 とはいえ、修業に入ると答えたあとでは、勝手に村を出ることは出来なかった。
 「キューマ、私はあなたの味方だから。だから、我慢していて。私がチャンスを見つけてくるから」
 

 「具合でも悪いのか」
 しばらく対戦を断り続けていたら、クーが直接家にやってきた。ドアを少しだけ開けて断ろうとしたが、ドアに思いっきり蹴りを入れられ派手に開けられた。
全開になったドアの向こう側に、仁王立ちのクーとそれをドキドキしながら見ているドルフが立っていた。
 「なんだ、元気じゃないか」
 さ、客が来たんだから茶でもいれてくれ。そういいながらクーは居間のソファーに向かって歩き出した。
 「入っていいとは行ってない。帰ってくれ」
 いつもなら仕方ないと苦笑を浮かべながら、クーだけには優しい態度を取っていたカズだったが、今は不機嫌そうな態度でドアの方を指差した。
 「断る」
 「ここは、俺の家だ。好き勝手しないでくれ」
 「別に、茶を飲みながら話そうって言ってるだけじゃないか。それとも何か、手土産がないから怒っているのか」
 「そうじゃない。ただ、誰とも話したくないんだ」
 「自宅警備員を気取ってる理由をきいたら帰るよ」
 「俺と一緒にいては良くないんだ」
 「自分と一緒にいればいい事が起きるなんて思っている方がおこがましい。カズ、いったいどうしたんだ」
 背の高いカズの顔を見上げる。
 「なんでもない。だから、帰ってくれ」
 「なんでもなかったら、帰ってるさ。キューマとケンカしたあたりから変なのはお前だ。キューマを村に帰すし、パンヤにも来ないしずっと部屋に閉じこもっているし、何があったんだ。まさか、何か記憶が戻ったのか」
 なかなか帰ってくれないクーに苛立ち、不意に触れられた手を振り払おうとして力加減を誤り、クーはペタリと尻もちをついた。
 「すまん、怪我はないか」
 膝を折ってクーを覗き込む。
 「なんで、お前の方が辛い顔してるんだよ。ばか。」
 ぎゅっと、カズに抱きついた。クーの予期せぬ行動に驚きその手を外そうとするも、彼女は抵抗した。そんな彼女の優しくて一度軽く抱きしめた。
 「済まない」
 そう呟くと、クーは力を緩めた。そして、彼女の腕を優しくほどいて同じ目線で話しかけた。
 「済まなかった。クーと一緒にいれない理由は、俺は魔王の生まれ変わりだからだ。一緒にいたらクーまでも穢れてしまうから、もう、二度とここには来ないでくれ」
 思い切った告白に、クーは何だそれだけかと返す。
 「俺が怖くないのか」
 「全然」
 「魔王の生まれ変わりなんだぞ」
 「気のせいじゃないのか」
 「リベラ族の村長直々にいわれたよ。俺が記憶を失ったのは、魔王として覚醒しようとした時に何らかの力が働いて爆発に巻き込まれたからだって。SSやDIでの出来事も、魔王の生まれ変わりだからおきたのだろうと」
 「でも、カズは魔王じゃないだろ。そもそも人は前の世のいい事も悪いことも清算してから生まれ変わるって、パパから聞いたことがある。カズがここにいるってことは、全部チャラになってるんだ。昔のことなんて気にしなくていいんだよ」
 そういって、クーは泣きそうな表情のカズを抱きしめた。
 「いいのだろうか」
 「私がいいって言ってるんだ、信用しろ」


2011-05-15 11:34  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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